子どもの夢に合わせて

10.08.11 / Author:

涙なくては語れない真摯な気持ち

難病の子供たちへ

聴衆のすすり泣く音が、講演会場に響いていた。メイク・ア・ウイッシュオブジャパン(MAWJ東京都千代田区)事務局長の大野寿子さんの話を、涙なしに聴くのは難しい。講演には、仕事を通じて出会った難病の子どもたちとその家族のエピソードが詰まっている。亡くなった子どもの話をすることもある。英語で「願い事をする」という意味を持つ「メイク・ア・ウィッシュ」は、難病の子どもの夢をかなえる手助けをするという趣旨の下、1980年に米国で設立されたボランティア団体だ。現在、日本を含め、世界30カ国に拠点がある。憧れのスポーツ選手に会いたい、イルカと一緒に遊びたい、東京ディズニーランドに行きたい。一人ひとりの子どもの夢に合わせて、スタッフやボランティアが実現に向けたプログラムを組む

子供の夢を実現するために

MAWJを通じて夢をかなえた子どもの数はこれまでにおよそ900人。大野さん自身も100人近い子どもたちが夢を実現した現場に立ち会ってきた。メイク・ア・ウイッシュは医療行為を施さない。病気を治すわけではないものの、時折、・柵小さな奇跡を呼び起こすことがある。夢の実現をきっかけに子どもの体内から希望のエネルギーが湧き上がり、予想もしなかったことが起こるのだ。例えば歩けなかった子が、ディズニーランドで大好きな「不思議の国のアリス」が目の前に現れた瞬間、車椅子から立ち上がって駆け寄った。

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